2025年韓統連新年会
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新年会であいさつを行う孫亨根議長 |
会場の正面に韓統連の旗が勇ましく飾られるなか1月25日、2025年韓統連新年会が東京都内のホテルで開催された。新年会には、民衆の闘争によって尹錫悦政権が崩壊するなど激動する韓国情勢に関心を寄せる在日同胞と日本の各界人士が多数参加した。
最初に孫亨根・韓統連議長があいさつを行った。あいさつの冒頭、孫議長が「違憲・違法の12・3非常戒厳令を解除させた韓国国民に称賛と連帯の拍手を送ろう」と提案すると、参席者全員から賛同する拍手がまき起こった。また孫議長は「尹錫悦退陣闘争に連帯した国際連帯の闘争にも拍手を送ろう」と提案し、参席者全員が拍手を送った。孫議長は今年の闘争目標を「韓国で民主的で自主的な政権が誕生するよう全力で応援していきます」と明らかにした。また孫議長は、尹錫悦政権の退陣を突破口に「韓米日軍事同盟を阻止し、朝鮮半島とアジア平和を構築しなければなりません」と平和運動の強化に強調した。(あいさつ全文は別掲)
次に、郭秀鎬韓統連顧問が「キャンドルによる韓国の変革が日本の変革にも繋がるように願います」と述べ乾杯を行った。
続いて、ビデオ「ドキュメント尹錫悦退陣闘争」の上映が行われた。スクリーンに映し出される昨年末からの、躍動する韓国国民の闘いを見ながら参席者たちは、感動を新たにしていた。ビデオの後半部分では日本で闘われた韓統連の尹錫悦退陣闘争も紹介された。
次に、日本の各界人士のあいさつが続いた。以下、あいさつの内容(要旨)を紹介する。
社民党の福島みずほ党首(参議院議員)
「12・3非常戒厳令にはびっくりしましたが、国会議員と市民たちの民主主義を守る闘いに感動し、韓国の民主主義の底力を実感しました。韓国の非常戒厳令も恐ろしいですが、日本でも非常戒厳令と同じような緊急事態条項を作ろうという動きがあり、これに反対しなければなりません。今年7月の参議院選挙に向けて全力を尽くすと同時に、韓統連の皆さんと共に東北アジアの平和のために共に闘っていきます」
新社会党の富山栄子副委員長
「12・3非常戒厳令を数時間で解除させた韓国国民の行動に敬意と連帯の言葉を送ります。1月にも朝鮮半島周辺では日米韓軍事演習が行われており、緊張が高まっているように、私たちは戦争の危機があることを肝に銘じる必要があります。昨年10月の衆議院選挙で自民党と公明党は過半数を割りました。しかし、進歩勢力とよばれる政党が伸びないなかで、一部の野党が改憲に協力している状況では、改憲や軍拡を阻止できません。日韓関係では日本が過去史問題に誠実に向き合わない限り、真の日韓友好関係は築くことはできません。新社会党は、日本が対米従属のもと軍拡が進んでいることに反対する運動をより一層強化しながら、今年の国政選挙に勝利するよう全力を尽くします」
思想運動の土松克典氏
「文在寅政権はキャンドル政権だったが、大きな変化はなかった。その総括を踏まえて新たな国にするための闘いが進められていますが、私は社会大改革非常行動の闘いに注目しています。改革のなかで重要なのは国家保安法撤廃です。韓統連は国家保安法によって「反国家団体」に規定され孫亨根議長は未だに旅券をはく奪されたままです。今年、私は韓統連が国家保安法撤廃運動の先頭にたって頂きたいと思います」
朝鮮学校無償化排除に反対する連絡会の長谷川和夫代表
「朝鮮学校の学生が、教育権を奪われてたいへん苦労している民族教育権が保障される日本社会にしたいと思い、毎週金曜日行動を文部科学省の前で行っており、今までに527回を数えます。最近は韓国でも金曜行動が行われています。韓国は軍事独裁時代から民主主義の闘いを重ね、今や民衆が政治を動かしているといって過言ではありません。韓国の闘いに学び日本も政治を変えなければならない。そのために韓統連と連帯し闘争を強化していきます」
全国一般労働組合東京南部の中島由美子委員長
「日本では労働運動に参加している青年さえ歴史を知らない。学校で歴史を教えていないからです。今年は日本敗戦80年なので、労働組合で日本の侵略の歴史をちゃんと教えていく年にするために努力しようと考えています。日本では中小企業は全部つぶして大企業だけが残る政策をすすめている。また、大企業のなかでは労働者の賃金格差をより一層拡大しようとしています。中小企業の労働組合員である私たちは今年、世界の流れである格差拡大と歴史改ざんに反対する闘いを強化します」
全水道東京水道労働組合の本木寛渉外部長
「労働運動に若い人々が参加しないのは、私たち指導部の若者に対する指導と育成が充分でないと総括しなければならない。その責任をしっかり受け止めながら、日本の戦争体制に反対する闘いを韓統連とともに強化していく決意です。今年も、韓統連からの私たちに対するアドバイスと、連帯運動に期待しています」
その他、全国労働組合連絡協議会のの関口広行(ひろゆき)事務局長、在外有権者連帯の朴チョルヒョン事務総長、日韓和解と平和のプラットホーム日本運営委員会の金性済書記、日本労働党東京都委員会の菅谷琢磨(たくま)委員長からあいさつが行われた。
新年会の合間に、日本人の歌唱団「ハウズ」が「ホウセンカ」「朝露」を披露した。アンコールの声を受けて、参席者全員で「朝露」を合唱した。
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朝鮮学校無償化排除に反対する連絡会の長谷川和夫代表 |
最後に孫亨根議長がまとめのあいさつを行った。
孫議長は参席者に謝意を表しながら、「尹錫悦は民衆の闘いによって窮地に追いやられました。窮地の尹錫悦が政権延命のために非常戒厳令を宣布せざるを得なかったのです。そしてそれも失敗し、尹錫悦は崩壊に向かっています。尹政権が退陣したのは、韓国民衆の闘いとともに、海外での韓統連の尹錫悦退陣闘争の闘いがあったからです。韓統連も尹錫悦退陣闘争の主役であったことを強調したいと思います。これは私の自負ですが、客観的な事実でもあります。次に尹錫悦大統領を退陣させた韓統連が2025年に臨む決意を述べます。今年は変化、転換、分岐点になるとても重要な年です。この年に、韓統連は主に4つのことを実現するために全力を尽くします。
一つは、韓国で民主的で自主的な政権を樹立することです。二つ目は、対立している南北関係を改善し、朝鮮半島を平和な状態にします。三つ目は、米帝国主義に大きな打撃を与え、米帝国主義の時代を一日でも早く終わらせるために反米闘争を強化します。四つ目は、世界各地の戦争を終わらせ、世界の平和を実現することです。
これらの目標を実現するために、韓統連は全力で先頭で闘います。参席者の皆さん!韓統連と共に闘いましょう」と力強く表明した。
参席者全員が孫議長の決意に賛同する拍手を送るなか、熱気のうちに新年会は終了した。
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