【論説】尹錫悦弾劾列車が始動
(2024年8月2日)
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101 回キャンドル集会に参加した市民らは市内を行進した (8・3ソウル) |
「尹錫悦大統領の弾劾訴追案の即時発議要請」に関する国民同意請願が143万人を突破した。これにより、国会法制司法委員会は7月19日に続き、26日に2次聴聞会を開 いた。国民請願が提示した弾劾理由は、チェ海兵隊員死亡事件の捜査に対する外圧行使、金ゴンヒの高級バッグ収受・株価操作・ソウル - 楊平高速道路の路線関連疑惑、戦争危機の助長、日帝の強制徴用問題などに対する、親日的な解決法強行、日本の福島原発廃水の海洋投棄幇助など5つだ。
第1次公聴会では、主にチェ海兵事件捜査に対する、外圧行使と関連した証人尋問が行われた。2回目の公聴会では、金ゴンヒの高級バッグ収受に関する斡旋収賄罪と請託禁止法違反事項、ドイツモーターズの株価操作などが争点になった。しかし、核心当事者である金ゴンヒ、大統領の義母である崔ウンスン、金ゴンヒの口座を管理した共犯者の李ジョンホ・元ブラックパール・インベストメント代表などは聴聞会に出席しなかった。証人の崔ジェヨン牧師は、「金女史が金融委員を任命するのを目撃し、職務に関連する様々な請託をし、ディオールバッグなどの贈り物を提供した」と述べた。公務員は、配偶者が職務と関連して金品を受け取った事実を知った場合、申告して返還しなければならないが、1年が過ぎても申告しなかった尹大統領は請託禁止法に違反したものであり、これは弾劾事由に該当する。
株価操作と関連し、検察は金氏を一度も召喚したことがない。大統領の弾劾を求める国民の声が高まる中、ソウル中央地検の反腐敗捜査2部は7月20日、ドイツモーターズ株価操作事件、高級バッグ収受と関連し、金氏を非公開で調査したと明らかにした。金氏は検察のフォトラインに立つこともなく、第3の場所に検察官を呼び出し、携帯電話を返却させるなど、「皇帝調査」を受けたという。
◆新たな株価操作疑惑「三扶土建」
聴聞会では、大統領夫妻が関与した新たな権力型株価操作疑惑が提起された。名前が続々と取り沙汰された三扶土建だ。共に民主党は、「昨年5月、ドツモーターズの株価操作の共犯者である李ジョンホ前代表が団体チャットルームで「三扶(サムブ)明日チェックしろ」と発言し、2日後、尹大統領夫妻がウクライナ大統領夫人に会った」とし、「李氏の発言から4日後、三扶土建株の取引量が40倍に跳ね上がり、元喜龍・国土部長官と三扶土建などがウクライナ復興フォーラム」に訪問した22日には、株価が高値を記録した」と指摘した。三扶土建の株価は5培に跳ね上がった。民主党は、李氏がウクライナ復興事業に関する情報を事前に知り、組織的に動いたのではないかと疑っている。「私たちが尹錫悦・金ゴンヒの仲人を務めた」とVIP(金ゴンヒ)と特別な関係であることを誇示する李前代表は、チェ海兵隊員死亡事件と関連し、イム・ソングン前師団長の救命ロビー、軍人事にも介入している。
◆麻薬密輸捜査に龍山がまた 「外圧」
7月29日、国会行政安全委員会の趙志浩・警察庁長官候補者の人事聴聞会に証人として出席したペク・ヘリョン警部は、昨年、麻薬組織員と仁川国際空港職員たちの癒着疑惑を捜査していた際、「外圧」を受けたと暴露した。捜査結果を発表しようとすると、チョ・ビョンノ署長が「税関職員が麻薬密輸事件に関与した事実を龍山(大統領府)がよく知っている」と延期を指示し、「税関の話を出さないでほしい」と頼んだという。これに反発したペク氏は左遷された。
民主党の徐瑛敎議員は、「チョ・ビョンノは金ゴンヒ女史と一緒に株価操作をしていた、金ゴンヒ女史の口座を管理した李ジョンホ前代表が『星3つに昇進させる』と言った人物だ」と明らかにした。李氏は警察の人事にも介入したのだ。尹錫悦大統領の国政ろう断が展開されている。
尹政権のマスコミ支配は深刻な状況だ。KBS放送が政権の操り人形に転落して久しい。МBC放送を支配するために、尹大統領は7月30日、新任放送通信委員長に李眞淑・元大田МBC社長の任命を強行した。聴聞会では、李氏の極右的な政治的偏向が明らかになった。法人カードで最高級ホテル、高級レストラン、風俗店、ゴルフ場、パン屋などで数千万ウォンを使った事実も判明した。
8月2日、民主党など野党議員188人が発議した「放送通信委員長李眞淑・弾劾訴追案」が、国会本会議を通過し、李委員長は就任3日目で職務停止となった。憲法破壊、民主主義侵害、国政ろう断の尹錫悦政権の弾劾を求める国民の声が高まっている。(金知栄記者)
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